柿食えばの俳句の裏話(一部NHKより)
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「柿食えば鐘がなるなり法隆寺」という俳句のもとは、漱石の俳句「鐘つけば 銀杏ちるなり 建長寺」というのは聞いたことがありました。だから、柿を食べたので鐘が鳴ったというのはおかしな話ということがいわれていますが、そのことは元の漱石の俳句から考える必要があります。いずれにしても漱石の俳句に対して、返歌という形での俳句がこの俳句であるので、「柿食えば」となっていると考えられます。柿が食えるのも漱石がお金をくれて東京にもどれる。その途中によった奈良で好物の柿をたべることができたという意味のようです。しかも、この聞いた鐘は法隆寺ではなく、東大寺の鐘だったというのもびっくりでした。実際に柿を食べたのは東大寺近くの宿であったことは日記から明らかでそうで、鐘とくると法隆寺というほうがいいと考えたのでしょう。
by tkinugasa
| 2009-12-03 00:23
| 文化